ビジネスインテリジェンス(BI)とは?重要性や仕組みをわかりやすく解説

ビジネスインテリジェンス(BI)は、ビジネスの意思決定に必要なデータを収集、分析、可視化し、意思決定をサポートするプロセスです。ビジネスインテリジェンスを活用することで、企業はさまざまなデータから有用な情報を抽出し、ビジネス戦略の改善や新たなビジネスチャンスの発見につなげられます。
この記事では、ビジネスインテリジェンスの重要性や仕組みを詳しく解説し、ビジネスにおけるデータ活用のヒントを提供します。ビジネスを考えるうえでデータの分析や活用方法に迷っている方、今後ビジネスインテリジェンスを活用していきたいと考えている方は、ぜひ最後までご一読ください。

ビジネスインテリジェンス(BI)とは

 
ビジネスインテリジェンス(Business Intelligence、BI)とは、ビジネスに必要な情報を集め、分析、可視化し、経営戦略や意思決定を支援するためのプロセスのことです。
ビジネスインテリジェンスは、企業内のデータベースや外部からのデータを取り込んで、データを分析し、有用な情報を抽出します。その後、グラフや表などのビジュアライゼーションツールやダッシュボードなどを使用して、利用者が簡単にデータを理解できるように可視化するのです。
 

ビジネスインテリジェンス(BI)とAIの違い

ビジネスインテリジェンスとAIは、両方ともデータの分析と処理を行いますが、それぞれの目的やアプローチが異なります。そもそもAIとは人工知能のことで、コンピューターシステムが人間の知能を模倣し、自己学習、判断、問題解決などのタスクを実行することを言います。
ビジネスインテリジェンスは、過去や現在のデータを分析して、企業の意思決定を支援することが目的です。一方でAIは、過去や現在のデータを分析し、そのデータを基に将来の予測や予測モデルの構築を行います。
つまり、ビジネスインテリジェンスはデータを解析して意思決定を支援することが目的ですが、AIは未来にフォーカスしてデータから予測や予測モデルを作成することが目的です。
 

ビジネスインテリジェンス(BI)の重要性

 
ビジネス環境の複雑化や競争激化に伴い、適切な情報を素早く取得することが企業にとって重要になっています。
ビジネスインテリジェンスは社内外に散在するデータを収集し、分析することができるため、ビジネスの現状把握や問題点の発見を容易にすることが可能です。
また、迅速な対応が求められるビジネス環境下では、データ収集・分析の時間短縮が重要な役割を果たします。
これらの点から、ビジネスインテリジェンスはビジネス上の意思決定に欠かせないものです。ただし、BIツールの導入には専門的な知識やスキルが必要であるため、専門家の力を借りることがおすすめです。
 
 

ビジネスインテリジェンス(BI)の仕組み

ビジネスインテリジェンス(BI)の仕組みは、主に以下の5つのステップからなります。
  1. 収集
  1. 蓄積
  1. 加工・整形
  1. 可視化・分析
  1. 共有
 
 
まず、収集というステップでは、企業が保有するデータや外部から収集したデータを集めます。データは、顧客情報や売上データなど多岐にわたりますが、BIにおいては重要な指標を定め、その指標に基づいたデータを収集しましょう。
次に、蓄積というステップでは、収集したデータをデータウェアハウス(データの集積場所)やデータマート(部門ごとのデータの集積場所)に格納します。これにより、膨大なデータを一元的に管理し、必要な時に必要な情報を取り出すことができるのです。
また、必要に応じて、蓄積したデータを活用できる形にするために加工・整形します。例えばCRMから取得した営業実績データだけあっても、予算データと統合しないと予実管理はできません。このようにデータとデータを掛け合わせたり、データの中身をきれいにしたりします。
可視化・分析というステップでは、データをグラフやチャート、ダッシュボードなどの形式で視覚的に表現します。ビジネスに関する情報を迅速かつわかりやすく伝えることができます。そして、分析により、ビジネスにおいて重要な傾向やパターンを見出し、具体的な意思決定やアクションに役立てられるでしょう。
最後に、組織やチーム、外部のパートナーや顧客にグラフやダッシュボードを共有します。これにより、課題や傾向についての認識を合わせることができ、スピーディな現状把握と打ち手につなげることができます。手動で作成していたレポーティングをなくし、業務効率化を実現することも可能です。
以上のように、ビジネスインテリジェンスの仕組みは、収集、蓄積、加工・整形、可視化・分析、共有の流れで行われます。これにより、ビジネスにおける意思決定を支援し、企業競争力の向上につながります。
 

BIツールとは

 
BIツールとは、ビジネスインテリジェンスを実現するために必要なデータ分析ツールのことを指します。
BIツールは、データの収集、蓄積、加工・整形、可視化・分析、共有の全ての段階で使用されます。
データ分析ツールとしては、「Tableau」、「Microsoft Power BI」、「Looker Studio」、「Domo」などがあります。これらのツールを使用することで、データをリアルタイムで監視し、問題を早期発見することが可能です。また、可視化ツールとしては、グラフやダッシュボードを作成できるため、ビジネスの課題を可視化し、意思決定をより効率的に行うことができます。
 

BIツールでできること

BIツールでできることには、主に下記の4つが挙げられます。
  • レポーティング
  • OLAP (オンライン分析処理)
  • データマイニング
  • プランニング
 

レポーティング

レポーティングとは、企業や組織が保有するデータを収集し、整理して見やすい形でまとめた報告書のことです。具体的にはBIツールを使用することで、膨大なデータを集め、整理し、グラフやチャート、ダッシュボードなどを作成することができます。
レポートの作成には、様々な種類のフォーマットを使用可能なため、情報を分かりやすく伝えることができ、ビジネスの意思決定に役立てられるのです。例えば、営業部門が顧客情報を可視化することで顧客の嗜好やニーズを把握し、その情報をもとにマーケティング戦略を立てることができます。また、製造業の場合には、工場の生産ラインの生産状況を可視化し、生産性を向上させるための改善点を特定できるでしょう。レポーティングにより、データをビジネス価値に変換し、企業や組織の意思決定に活用できます。
 

OLAP (オンライン分析処理)

OLAP (オンライン分析処理)は、ビジネスインテリジェンスにおいて、複雑なビジネスデータの分析や検索を容易に行うことができる重要な技術の一つです。
OLAPでは、膨大なビジネスデータを複数の次元から分析できます。例えば、商品の売り上げについて、時間、地域、カテゴリーなど複数の次元からデータを集計・分析可能です。これにより、より詳細な分析が可能になり、傾向やパターンを見つけ出せるでしょう。
OLAPの利点は、高速で柔軟なデータの取り扱いが可能であることです。OLAPのクエリ言語であるMDXを使用することで、データウェアハウスに蓄積された大量のデータを素早く処理することができます。また、OLAPツールを使用することでデータを直感的に理解し、ビジュアル化することも可能です。
 

データマイニング

データマイニングとは、大量のデータの中から意味のある情報や知見を見つけ出すことを指します。例えば、特定の商品を購入した人が、他にどのような商品を購入する傾向があるのかを分析、そしてどの地域や時間帯で売上が伸びているのかを把握できます。
データマイニングによって、ビジネス上の問題やチャンスを発見することができ、効率的な意思決定を支援できるでしょう。また、機械学習によってデータを自動的に解析し、予測モデルを作成することも可能です。これによって、将来のビジネスの動向を予測し、適切な対策を講じることができるようになります。
 

プランニング

プランニングとは、BIツールを使用して将来のビジネス活動やプロジェクトに対する計画を立てることを指します。具体的には、過去のデータ分析から得られた知見を元に、将来の需要予測や市場トレンド、業界動向などを分析し、適切な戦略を立てることです。
BIツールを使用することで、プランニングに必要なさまざまな情報を視覚化し、比較することができます。例えば、顧客の嗜好や傾向、競合他社の動向、製品ラインナップや価格帯などの情報を収集し、それらの情報を基にした将来のビジネス戦略の策定などです。
他にも、計画に必要な資金やリソースの割り当て、プロジェクトの進捗管理、課題の特定や改善点の提案なども可能になります。これにより、より迅速かつ正確な意思決定を行い、ビジネスの成果を最大化できるでしょう。
 

BIツールを導入するメリット

 
BIツールを導入することで、以下のようなメリットが得られます。
  • 社内のデータを集めて分析できる
    • 企業内のあらゆるデータを一元管理し、リアルタイムに分析できるため、より正確な判断ができる。
  • データの収集・加工・可視化時間が短縮できる
    • BIツールの自動化された収集・蓄積・加工・可視化機能により、従来の手作業に比べ、大幅に時間を短縮できる。
  • データが可視化され現状把握が容易になる
    • BIツールは膨大なデータをグラフやチャートで視覚的に表現できるため、誰でも簡単にデータを理解し、現状を把握できる。
  • 問題の早期発見が可能になる
    • BIツールは問題箇所、傾向やパターンの把握がしやすくなるため、早期の対応が可能になる。
 

BIツールを導入するデメリット

 
BIツールを導入する際には、以下のデメリットにも注意が必要です。
  • コストがかかる
    • BIツールの導入にあたっては費用が発生し、また導入後もメンテナンスやアップデートにコストがかかることもある。対応策としては、低コストで利用できるクラウド型のBIツールを採用することや、導入前にROI(投資利益率)を見積もることで、導入コストと収益性を比較することができる
  • データの正確性に問題が生じるケースがある
    • BIツールはデータの正確性がかえって問題となるケースもあり、特に古いデータや異なる形式のデータが混在している場合は、データの整合性を確保することが困難になる場合も考えられる。対応策としては、データソースの整合性を確認することや、専門家によるデータの整形処理を行うことが挙げられる。
  • 一定以上の技術力が求められる
    • BIツールを導入するには、特定の技術や知識が必要になる場合がある。また、導入後の問題解決やカスタマイズにも技術力が求められる。対応策としては、導入前に必要な技術や知識を評価することや、導入後にサポートを提供しているベンダーとの契約を結ぶことが挙げられる。
 
 

BIツールの選び方のポイント

BIツールを選ぶ際に着目するポイントは、以下の通りです。
  • ビジネスのニーズに合った機能が備わっているか
  • データの取り込みに対応しているか
  • データの可視化機能が優れているか
  • ユーザビリティは高いのか
  • 価格が適正かどうか
それぞれ解説します。
 

ビジネスのニーズに合った機能が備わっているか

BIツールの機能は多種多様であり、ビジネスのニーズに合わせた適切な機能を持っているかが重要です。例えば、データの収集、蓄積、加工・整形、可視化、共有、予測などの機能が必要な場合は、それらの機能を備えたBIツールを選ぶ必要があります。
 

データの取り込みに対応しているか

BIツールは、複数のデータソースからデータを取り込んで分析できます。そのため、選ぶBIツールがどのようなデータソースに対応しているかを確認する必要があります。例えば、Salesforceやfreeeなどのクラウドサービス、OracleやAmazon AWSなどのデータベース、ExcelファイルやCSVファイルなどのデータソースに対応しているかどうかを確認することが大切です。
 

データの可視化機能が優れているか

BIツールは、データを視覚的に分かりやすくするための可視化機能を持っています。そのため、選ぶBIツールがデータをわかりやすく可視化する機能が優れているかどうかを確認する必要があります。
 

ユーザビリティは高いのか

BIツールの使い勝手が良いかどうかも重要なポイントです。BIツールのユーザビリティが高い場合、データ分析やレポート作成などの作業がスムーズに進みます。使い勝手が悪いと作業効率が悪くなるため、ITリテラシーが高くないビジネスユーザーでも活用できるBIツールを選ぶことが望ましいです。
 

価格が適正かどうか

BIツールの価格は様々であり、機能や利用人数によっても異なります。適正な価格であるかどうかを確認し、予算に合わせて選ぶ必要があります。
 
以上が、BIツールを選ぶ際のポイントです。選ぶ際には、自社のニーズに合わせて慎重に検討しましょう。
 

まとめ

ビジネスインテリジェンス(BI)とは、ビジネスの意思決定に必要なデータを収集、分析、可視化し、意思決定をサポートするプロセスです。ビジネスインテリジェンスを実現するためにBIツールを導入することで、社内のデータを収集・分析を効率良く行えるので、問題点の早期発見や経営に関わる意思決定を支援することができます。しかし、BIツールの導入には専門的な知識が求められる場合もあるため、専門家の力を借りて最適なBIツールを選定し、導入を行うことがおすすめです。
アタラ合同会社のBIツール導入コンサルティングサービスでは、専門のコンサルタントがお客様の課題や要望をヒアリングし、最適なBIツールを提案してくれます。また、導入後のトラブルや運用支援など、安心してBIツールを活用するためのサポートも充実しています。BIツールの導入を検討している方は、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。
📊
・会社のデータをもっと有効活用をしたい ・BIツールを導入したい ・BIツールに取り込みたいデータソースがある ・BIツールの効果的な可視化についてもっと知りたい ・組織においてのBIツールの定着化をもっと推進したい ・新しいKPIを作りたいが、自信がない アタラにはBIツールのエキスパートが多数在籍しております。このような課題をお持ちの方は、アタラ合同会社のBIツール導入コンサルティングサービスへお気軽にお問い合わせください。
 
この記事をシェアする